RFIDアンテナは、RFIDシステムにおいて重要な役割を占めています。ここでは、RFIDアンテナの概要や種類、選び方などについて解説しています。
RFIDアンテナとは、非接触でデータの読み書きをするために電波の送受信をする装置のことです。RFIDタグやRFIDラベルを読み取るために使われます。RFIDアンテナの電波は、一定方向に集約されます。特定の向きに電波を集約させることで、強い電波が発信できるようになっています。
一般的なRFIDアンテナとして、物流倉庫や屋外などで使用されています。出入り口や天井などに設置することで、在庫の入出庫の管理や工場での工具の管理など、幅広い用途に活用されます。
平面アンテナは、読み取り対象物が比較的少ない場合に向いています。読み取り対象ではないRFIDタグを誤って読み取らないようにするには、電波出力を抑えて通過するときに対象物をアンテナにかざす方法で読み取ります。
マットアンテナは、床に設置ができるRFIDアンテナです。壁や天井に設置できるものもあります。マットアンテナの上部を対象物が通過すると自動で読み取るため、在庫の入出庫の管理や工場での工具の管理などに活用されます。
マットアンテナは、比較的多くの対象物を読み取ることができます。読み取り対象ではないRFIDを誤って読み取らないようにするためには、電波出力のコントロールや電波遮蔽板を設置するなどして対応します。
シートアンテナは、軽量のシート型のアンテナです。棚や卓上、装置などさまざまな場所に設置ができるので活用シーンが多く、棚卸や店頭での決済などに利用されています。 シートアンテナは、マットアンテナと比較して軽量であるので、リーダーライターと併せて持ち運びができます。
ゲートアンテナは、ゲートやトンネルの形状をした電波遮蔽板と一体になったアンテナです。RFIDタグをつけた製品が通過することにより情報を読み取ります。
ベルトコンベア上に設置することもできるので、倉庫の入出荷検品などに利用されています。 ゲートアンテナは、アンテナ部分が電波遮蔽板で覆われているので、電波出力を上げて大量の荷物を読み込んでも周囲の在庫の誤読を防ぐことができます。
アンテナのサイズにより、読み取り範囲と読み取り距離が変わります。基本的にアンテナのサイズが大きくなれば読み取り距離も伸びます。 RFIDアンテナをサイズで選ぶ場合は、設置場所のスペースと読み取り範囲に応じたサイズを選ぶ必要があります。
RFIDアンテナの設置場所が屋外であれば、防水防塵のものや耐衝撃性能が高いものを選ぶ必要があります。屋外に設置可能なRFIDアンテナは耐環境性能が高くなるように設計されているためです。また、屋内であっても物流倉庫や製造現場などでは耐環境性能が高いモデルを選択することもあります。
RFIDアンテナの電波には、直線偏波と円偏波があります。直線偏波は読み取り距離が長く、読み取り範囲が狭いという特徴があります。対して、円偏波は、読み取り距離が短く読み取り範囲が狭いという特徴があります。 同じ偏波方式でもアンテナによって特徴が微妙に異なるので、よく確認してから選ぶようにしましょう。
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・テンタック…日本・世界に12箇所の拠点(生産拠点と営業拠点を合算)があり、 1億枚以上のRFIDを供給することができる。
・DNP…工具や精密機器、重要書類の管理といった資産管理向けのサービスを提供しており、金属対応タグから特殊加工タグまで資産管理に適したタグに加工することができる。
・アイニックス…入退室・勤怠管理、動線分析、運送システムのRFIDソリューションを手掛けている。