ここではRFIDとビーコンの違いについて、さまざまな側面から解説します。
ビーコンとは電波を用いて位置情報を伝達する装置のことを指します。私たちのスマホにも活用されており、iOS7から搭載されているApple社の「iBeacon」、LINEアプリに搭載されている「LINE Beacon」などが代表的です。
GPSでも位置情報を伝達できますが、ビーコンはBluetooth信号や赤外線を利用しており、より短い距離で通信を行うことが特徴です。通信範囲は10~100m 程度であることから、店舗の近くにいる利用者にアプローチする、チェックインに利用するなどの目的で利用されることも少なくありません。また中にはBluetoothやRFIDをビーコンと組み合わせたサービスもあります。
ビーコンはGPSなどに比べると伝達距離が短いのが特徴ですが、RFIDはビーコンよりも伝達距離が短くなります。ビーコンは10~100mの範囲をカバーするのに対し、RFIDは10cm~10mが一般的です。
RFIDはビーコンに比べて伝達距離が短く、長くても10m程度です。そのため商品保管庫などの屋内で使用されることがほとんどとなります。対して100m程度まで伝達できるビーコンは、屋内・屋外間で利用されることもあります。
店舗内にある受信機が、店舗外にあるビーコンを受信して宣伝メッセージを送信する例などで考えるとわかりやすいはずです。その点RFIDは、基本的に移動しないものを対象として屋内で使用されます。
ビーコンとRFIDの違いは、信号の発し方の違いにも見て取れます。ビーコンは送信器側から信号を送信してBluetoothを受信できる機器にて信号を受信する仕組みです。しかしRFIDは受信機側から信号を発し、貼り付けられたタグの方が信号に応じます。
ビーコンとRFIDのシステムは似ているように感じられますが、システムの作りは反対です。ただしタグの方が信号を発するアクティブ型と呼ばれるRFIDもあります。
ビーコンは主に範囲内に入った信号を受信する用途で用いられます。それに対してRFIDは、特定のエリア内での在庫管理などに利用されることが多い傾向です。
つまりビーコンは移動をともない、RFIDでは移動をともなわない特定範囲内にあるものに対して使われることが多くなります。
ビーコンとRFIDは使用している電波にも違いがあり、ビーコンはBluetoothや赤外線を使用した位置特定技術です。RFIDに使用されている電波はLF帯、HF帯、もしくはUHF帯と呼ばれる無線であり、Bluetoothは使用しません。
RFIDで使用する電波は電磁誘導方式か電波方式かにより変わりますが、ビーコンとは使用する電波が違います。
RFIDとビーコンは「位置を特定する技術」である点で、似ていると感じられるかもしれません。しかし両者には明らかな違いがあり、情報の伝達距離や通信方式、用途、信号の発し方などに違いが見られます。
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