RFIDとNFCにはどのような違いがあるのでしょうか。ここではRFIDとNFCの違いを解説しています。
RFIDは「Radio Frequency Identification」の頭文字をとった略語です。電波(電磁波)を使ってRFタグのデータを読み書きする技術を指します。非接触で読み書きできる点がポイントです。クレジットカードのICチップ、アパレル店などの万引き防止タグなどに用いられています。
NFCは「Near Field Communication」の頭文字をとった略語です。ソニー株式会社とロイヤルフィリップスエレクトロニクスが共同開発した近距離無線通信規格を指します。NFCはRFIDのひとつです。スマートフォンのほか、交通系ICカードなどに用いられています。
RFIDは中波帯(120~130kHz)、短波帯(13.56kHz)、極短波帯(900Mhz)、マイクロ波に対応しています。NFCが使用する周波数は短波帯(13.56kHz)です。短波体の特徴は、水や金属を受けにくいことです。また、NFCの通信距離にも関係します。
RFIDの通信距離はさまざまです(10m以上の通信も可能)。短波帯を使用するNFCの通信距離は約10cm程度です。近距離無線通信規格の名称からわかる通り、中距離・遠距離の通信は行えません。一見すると不便に思えますが、適切な用途を設定すれば強みになります。このことは交通系ICカードなどを思い浮かべればわかるはずです。
RFIDは一方向の通信しか行えません。NFCは双方方向の通信を行えます。したがって、NFC対応デバイス間で通信が可能です。この特徴は、キャッシュレス決済などに活用されています。
RFIDはUHF(極超短波)やHF(短波)などの周波数を使用します。UHF帯のRFIDタグをUHFタグ、HF帯のRFIDタグをHFタグと呼ぶことがあります。
UHFタグの特徴は、長距離通信を行えることと複数タグの読み込みを同時に行えることです。具体的には、5~10m程度の通信を行えます。以上の特徴があるため、商品に付けられたタグを離れた所からまとめて読み取るなどの使い方が可能です。倉庫管理などに導入すれば作業を効率化できるでしょう。
HFタグの特徴は、通信距離が短いため狙ったタグを読み取りやすいことです。また、水の影響を受けにくいため、手で覆った状態や水が入った容器(例えば、点滴パック)でもタグを読み取れます。医療機関の患者照会、工場の工程管理などに活用できるでしょう。
前述の通り、NFCはHF帯を使用する通信技術規格のひとつです。周波数だけで考えると、ここでいうHFタグと同じ分類になります。
RFIDは電波(電磁波)を使ってRFタグのデータを読み書きする技術、NFCはRFIDのひとつです。NFCの特徴は通信距離が短いことです。また、双方向の通信を行えるなどの特徴も備えます。これらの特徴を生かし、さまざまな用途に活用されています。RFIDが使用する周波数はUHF帯・HF帯などです。NFCはHF帯を使用します。両者の特徴を押さえておきましょう。
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・テンタック…日本・世界に12箇所の拠点(生産拠点と営業拠点を合算)があり、 1億枚以上のRFIDを供給することができる。
・DNP…工具や精密機器、重要書類の管理といった資産管理向けのサービスを提供しており、金属対応タグから特殊加工タグまで資産管理に適したタグに加工することができる。
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