RFIDの導入には4つのアイテムを用意しなくてはいけません。ここでは、RFID導入にかかるコストを解説します。
RFIDの導入で用意すべきアイテムはRFIDタグ、リーダーライター、ソフトウェア、周辺機器の4つです。これら4つのアイテムの役割やコスト目安をそれぞれ解説します。
RFIDタグは商品や物品などに取り付けられ、物品情報を電波によってリーダーライターに伝達する役割を持っています。タグの種類によって読み取り距離や耐久性などが異なりますが、一般的には1枚あたり約5~10円程度のコストがかかります。金属対応タグなど、特殊加工の場合は1枚あたり100円~が目安です。
リーダーライターはRFIDタグから送信される情報を受信し、読み取り・書き込みを行う機器です。種類によっては、BluetoothやWi-Fiなどの通信規格に対応したものもあります。リーダーライターの価格は種類や機能によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度が相場となっています。ハンディタイプや据え置きタイプは約20万円、ゲートタイプは数百万円が目安です。
RFIDタグやリーダーライターからの情報を処理するソフトウェアは、物品管理や在庫管理などの用途に合わせて専用のものがあります。またクラウドサービスを提供する会社もあり、クラウドで管理することで導入コストを抑えることも可能です。ソフトウェアの価格は機能や規模によって異なりますが、数十万円から数百万円程度が相場となっています。
周辺機器はRFIDタグやリーダーライターをより効率的に活用するためのもので、RFIDプリンターやアンテナ、エンコーダーなどが含まれます。
RFIDプリンターは、RFIDタグに必要な情報を印刷するためのもので、バーコードやラベルの印刷にも使用できるものです。アンテナは、リーダーライターとRFIDタグの間の通信を支援するために使用されます。エンコーダーは、RFIDタグに情報を書き込むために使用されます。
周辺機器は種類によって相場が大きく異なりますが、RFIDプリンターは約50~100万円が目安です。
RFIDの費用は導入するシステムの規模や要件によって異なりますが、一般的にはタグの単価が一つ数百円から数千円程度、リーダー機器の費用が数十万円から数百万円程度が相場となっています。ただし大量にタグを使用する場合や、複数のリーダー機器を導入する場合などは、費用が上昇する可能性があるため注意が必要です。
RFIDの導入にあたっては、初期費用だけでなく運用費用も重要な要素となります。タグの交換やリーダー機器のメンテナンス、システムの保守など、運用にかかる費用も含めた全体の費用対効果を考慮することが大切です。
また費用対効果に関わってくるもう一つの重要なポイントが「人件費」です。RFIDはバーコードとは異なり複数のタグを同時に読み取ることができるため、バーコードよりも読み取り作業にかかる時間が短くなります。つまり、人件費の削減が期待できます。
RFIDの導入は人件費を考慮することで、コスト削減の効果が期待できるでしょう。メリットとコストを総合的に判断し、現場の状況や導入目的に合わせて慎重に検討することが大切です。
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2022年7月29日時点、「RFID メーカー」とGoogle検索して表示された上位44社を掲載。
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前提条件…公式HPを調査し、仕様の作成からタグの製造、ハードウェアの選定まで、RFIDのソリューションをワンストップで対応するメーカーを選出。条件に合致したメーカーの中から、以下の基準で3社を選出しました。
・テンタック…日本・世界に12箇所の拠点(生産拠点と営業拠点を合算)があり、 1億枚以上のRFIDを供給することができる。
・DNP…工具や精密機器、重要書類の管理といった資産管理向けのサービスを提供しており、金属対応タグから特殊加工タグまで資産管理に適したタグに加工することができる。
・アイニックス…入退室・勤怠管理、動線分析、運送システムのRFIDソリューションを手掛けている。